白川郷と五箇山 〜日本の原風景に出会う旅〜

世界遺産
DCIM\100GOPRO\GOPR0217.JPG

こんにちは!

今日は、日本の美しい原風景として知られる「白川郷」と「五箇山」の魅力をご紹介します。

岐阜県白川村にある白川郷の荻町集落、そして富山県南砺市にある五箇山の相倉(あいのくら)・菅沼(すがぬま)集落。どちらも、深い山々に残る貴重な合掌造りの集落です。

「合掌造り」と聞くと、三角形の茅葺き屋根が特徴的な昔ながらの家屋を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? まさに“日本の原風景”を感じられる場所です。

今回は、合掌造りの魅力と、白川郷と五箇山の違いについてお話ししていきます。


合掌造りの特徴とは?

まずは、合掌造りの家の特徴についてご紹介します。

五箇山(相倉集落)

① 急な傾斜の屋根

45〜60度という急傾斜の屋根が特徴的。この地域は豪雪地帯であるため、屋根の傾斜を急にすることで、雪が自然に滑り落ちやすくなり、雪下ろしの負担を減らしているんです。

また、古い時代の合掌造りは屋根がやや緩やかで、新しいものほど急な角度になっています。これは、時代ごとの気候の変化や住環境の違いに対応していると言われています。

白川郷

② 広々とした空間

合掌造りの家は、大家族が暮らすことを前提に作られており、床面積が広いのが特徴です。塩硝(火薬の原料)や養蚕などの労働力確保のため、一般的に分家を認めず長男だけが嫁をもらい子供を作ることができる制度でした。次男以降は、嫁に行かない(家を出ない)女性と内縁を結び、できた子供は女性の家族と一緒に暮らしていました。そのため、男性は時々その家に会いに行っていたそうです。

③ ウスバリ構造で頑丈に

「ウスバリ構造」という建築技法も特徴のひとつ。これは、屋根(小屋組)と居住空間(軸組)を分けることで、雪の重さや家の歪みに強い構造になっています。

引用 https://iwemon-press.com/ja/sightseeing/5474 (合掌造りの基礎知識|伊坂プレストラベルマガジン)

「結(ゆい)」の精神 〜助け合いの文化〜

この地域では、昔から「結(ゆい)」と呼ばれる助け合いの文化が根付いています。

たとえば、茅葺き屋根の葺き替え作業は一人では到底できるものではありません。そこで、村の人たちが協力して作業を行うのが伝統となっています。この結の文化は今でも受け継がれていて、とても素敵ですよね。

引用 https://www.kankou-gifu.jp/article/detail_11.html (世界遺産「白川郷」をもっと深く知る|特集|岐阜県観光連盟)


白川郷と五箇山の違い

同じ合掌造りの集落でも、白川郷と五箇山にはいくつかの違いがあります。

① 玄関の位置

・白川郷 … 家の平側(棟に対して垂直)に玄関がある
・五箇山 … 家の妻側(棟に対して平行)に玄関がある

なぜこの違いが生まれたのかは明確には分かっていませんが、土地の形状や文化の違いなどが影響していると言われています。

② 屋根の形

・白川郷 … 角ばった屋根が多い
・五箇山 … 丸みを帯びた屋根が多い

屋根の端の部分(破風)の葺き方が違うため、このような形の違いが生まれたそうです。ちょっとした違いですが、見比べてみると面白いですよ。

白川郷
五箇山の屋根

引用 https://whc-shirakawa-goandgokayama.jp/learn/difference/ (白川郷と五箇山の違い – 白川郷・五箇山の合掌造り集落世界遺産センター)

③ 煙抜きの有無

・白川郷 … 煙抜きがない
・五箇山 … 煙抜きがある

五箇山の家では囲炉裏の火を一年中絶やさないため、室内に煙がこもらないよう煙抜きが設けられています。

一方、白川郷の家には煙抜きがなく、室内が燻されることで木材が腐りにくくなったり、防虫効果があったりするそうです。


まとめ

白川郷と五箇山、それぞれに魅力があり、違いを知るとさらに興味が湧いてきますね。

冬の雪景色はもちろん、春の新緑、夏の青空と合掌造りのコントラスト、秋の紅葉と、どの季節に訪れても美しい景色が広がっています。

ぜひ、日本の原風景を感じに、白川郷や五箇山へ足を運んでみてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました